こんばんわ
久しぶりに団地ネタ。
さて、今年行った団地リノベではいろいろと設備・環境面でのバージョンアップを図る事ができ、私自身とても勉強になりました。築50年を超えるとそもそも建物の考え方が現代と違うといいますか、「そんな事昔は想定してないもんね」という状況に遭遇します。
そのネタの1つになります。
団地における換気システム問題!です。
「ちゃんと換気扇つければいいんでしょ?」と思われるかもしれませんが、「お風呂使ったら窓あけておけばいいでしょ。」が普通だった時代にはそもそも換気扇用のスリーブがありません。
スリーブ:建設工事において、配管等のために構造部や躯体を貫通する比較的小さな孔(あな)を指す
穴が無いなら開ければいいじゃん、というわけにも行きません。構造は鉄筋コンクリート、そもそも共有部分に勝手に穴なんか開けちゃ駄目です。
当初のお風呂の窓 レトロで可愛い内倒し窓です。まあ、機械換気なんてはじめから想定されていません。
こちらも当初のトイレの窓
窓はありますが、、いわゆる換気扇はありません。
と、言うわけでお施主さんとアレヤコレヤとアイデアを出し合った結果最終的にこのような仕組みに。
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1.浴室ドアの上(非構造体)にスリーブあけてトイレからのダクトを接続。(もちろん穴あけをする事は管理組合の了承済み)
2.浴室換気暖房乾燥機(2室用)を風呂天井に設置。(幸い天井懐寸法的にもOK)
3.風呂の外部窓の一部を改造して排気ダクトを設置。
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という、完成形を見ると至極真っ当なアイデアに感じますが、トイレもお風呂も元々機械換気が想定されてなかった団地に2室換気システムを入れ込む事ができました!ちゃんとモロモロの許可を取ってね。
施工後の状態。浴室内にどうしてもダクトは顔を出しますが、まあ許容範囲なのではないでしょうか。天井材(スパンドレル)との取り合いも良い仕事をしてくれました、綺麗。
これでトイレの臭気もちゃんと排気できるし、寒いお風呂を温めながら換気もできるし。
浴室ドアの上を眺めた所。
ちょっと分かりづらいかもしれませんが、トイレの臭気を吸い取る細いダクトがドアの上部にあけたスリーブを通して浴室換気暖房乾燥機に接続されています。
なにかと制約の多い団地ですが環境面をグレードアップさせる手段としてかなりアリなんじゃないでしょうか!
これでまた一つノウハウを取得です。
団地リノベのご相談いつでもお待ちしております!
ではでは。
〜おしまい〜
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井村正和
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* 2017.12.1 法人化に伴い井村建築設計から社名をgimbal worksに変更