こんばんわ
団地ネタシリーズの電力編です。
団地リノベを計画する上では設備面の更新がどれほどできるか、がポイントになりますがその中でも大きな要素となるのが契約電力です。
高蔵寺ニュータウンへの入居がスタートしたのが1960年代、今から50年以上も前の事。電力使用が想定されていたのはおそらく冷蔵庫、テレビ、照明、こたつ、扇風機あたりではないでしょうか。
電子レンジ、電気ケトルはもちろんエアコンも洗濯機も想定していなかったでしょう。
暖房熱源はガスです(それでもかなり先駆的だったのでしょう)。
そんなわけで団地の多くは契約電力アンペアが30Aの事が多いです。このリノベーション物件でも30Aでした。
(リノベ前の分電盤。)
『契約アンペア』とは同時に使える電力の最大値の事で、10・15・20・30・40・50・60Aから皆さんも選択して契約されているとおもいます。家族暮らしの戸建てですと40Aか50Aあたり、2世帯住宅規模で60Aを選択する事が多いと思います。
30A以下はよほど一人暮らしスタイルを決めきった場合は選択としてありえますが、それ以外はなかなか無いんじゃないかな、と思います。
〜〜〜 脱線 理科の授業 〜〜〜
さて、そもそもアンペアとはなんぞや??となるわけですが、
むかしむかし、理科の授業でやりましたね、ボルト✕アンペア=ワット数、とかいうやつ。
V✕A=W (3つの関数がでてきました。)
A(アンペア)自体に馴染みがなくても、機械のラベルにはW(ワット数)が書いてありますね、そして日本の家庭の電圧は100V(ボルト)です。つまり3つの関数のうち2つはわかったぞ、というところから、
V✕A=W
↓
V✕A÷V=W÷V
↓
A=W÷V (ワットをボルトで割ればアンペアがでますね。)
例えば500Wの機械があったら単純に500W÷100V=5A という算数をすればOK。
さてじゃあ一般的な家庭でつかわれている機材のアンペアを足していくと、、
は、またいつかのブログで。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
と、いうわけで今のままでは契約アンペアが小さいわけですが、じゃあ現在30の契約アンペアを増やせばいいじゃん!と言いたいところなのですが団地の場合はできない事が一般的です。
建物に引き込んでいる幹線から決まる電力量マックスが決まっていますので。
さて、どうしよう。。。
と、決定打の無いままドーシヨーカナーと思っていた所、お施主さんが提案してきたのは「ポータブルバッテリーを使う。」というもの!
なるほど!
私もイベント用にマイバッテリーを持っていましたが、確かに最近のバッテリーの進化はすばらしく工夫次第で日常生活に組み込めるなんて想像もつきませんでした。
キッチン収納にデデンとバッテリー。さすがにまあまあのサイズ感なので床置きに。
コンセントをバッテリーに繋ぎ常時充電できるようにしておいて炊飯器や電気ポットをこれで動かしています、との事。ありそで思いつかなかった活用法。
ニュー団地スタイル!
今後もバッテリーはさらに高性能化していくでしょう。キャンプや災害時用だけではなくこういった日常の実用方法として定着していくのではないでしょうか。
さらに
・タイマーを組み込んでバッテリー充電用に安い夜間電力を使えるようになる、とか。
・ソーラーパネルとバッテリーを同時購入すると補助金が出る、とか。
制度がバックアップするともっと面白いことになるかも。
てなわけで、お施主さんアイデアで目からうろこ体験ができた楽しい物件でした!
ではでは。
〜おしまい〜
WEB > gimbalworks.com
instagram> https://www.instagram.com/gimbalworks_masakazuimura/
〒486-0912 愛知県春日井市高山町2-11-1
-----------------------------------------------------
井村正和
https://www.facebook.com/masakazu.imura
https://www.instagram.com/imuramasakazu/
-----------------------------------------------------
* 2017.12.1 法人化に伴い井村建築設計から社名をgimbal worksに変更